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それはとっても難しいなって

如月のある日、なぜか突然キュゥべえのフィギュアを作ることを思い立ちました*1

キュゥべえ(以下QB)のことはご存知の方も多いと思いますが、幼気な少女達を詐欺同然の手口で怪しげな魔法の世界に連れ込もうとする淫獣愛らしい小動物です。

ちなみにフルスクラッチどころか、フィギュアの改造もしたことが無ければ買ったこともないという、とんでもない状態からのスタートでした。

0日目: 準備

とりあえず簡易的にでも形にしてみるのがいいだろうということで、その辺にあった練消しで作ったのがこれです*2

これと見比べながらケミカルウッド*3のブロックを削り出していけば・・・!と思ったのですが、完成イメージが曖昧なこともあって、ある程度曲面が出来てくると途端にどこを削ればいいのか分からなくなってしまいこのアプローチは断念しました。

そこで各アングルからの資料を整えはじめました。*4

この写真は完成時のもので配色も書きこまれていますが、この時点では形状だけです。

1日目: 骨格

適当なケミカルウッドの塊にエポパテ(タミヤ、速硬化タイプ)を盛り付けます。

(奥に転がってるのは失敗した胴体です)

頭+胴体

耳のあたり

形は適当でも、トポロジーが一致していれば何とかなるだろうと思って適当に針金など使ったのですが、これが後の工程で削っている途中に露出してきて掘り返して取り除くことになりました・・・

2-4日目: 調整

アートナイフとルータで削って形を整えつつ、羽根とお腹のあたりを盛ります。

そうこうしているうちに耳が根元から折れてしまうのですが、気にせず続けます。むしろ最初から着脱可能なように作っておいたほうがよかったのかもしれません。


5日目: 微調整

色がまだらだと形がよく分からないので、この辺りで一回サーフェイサーで色を統一します。

傷と歪みがよく見えるようになるので、埋めるか削るかして消していきます。削るのに使うのは専ら紙やすり片です。ここでだいぶ削られてしまうので、羽根と耳を厚めに作っておいたのは正解でした。どのみち未硬化時のパテで薄い物を成形するのは難しいのですが・・・

実はこの時点でもまだ後ろ足の付近の形状は決定していませんでした。アニメ絵から奥まった部分の形状を読み取るのは困難ですし、あまり目立たない部分でもあるからです。しかし、そろそろなんとかしないと後からの修正は面倒な気がしたので、最もQBに似ているであろう動物、つまり猫の骨格や関節の曲がり方/弾性体の変形を想像してそれっぽい形を考えます。地面と並行な接平面もここで調整して、安定して自立するようにしておきます。


他には顔の特徴である目と口の部分を削っておきます。こうしておかないと塗装が一発勝負になって大変な気がします。

6日目: 塗装

以後は形状の変更は行わないこととして、二回目のサーフェイサーを吹きます。

ここでいかにもDIY用に見えるラッカーを吹くのですが、これが大失敗でした。粒子が荒いような気はしたのですが、途中でやめるわけにもいかず最後まで塗装したところ、非常にむらのある厚い膜になってしまったのです。ここで通常ならまともな塗料を買って塗装しなおすところですが、「いや、そもそも毛で覆われている(?)場所がつるつるだとおかしいのでは?」などと都合のいいことに気づき、アクリル塗料の筆塗りに変更します。これには臭いがほとんどしないので、気軽に作業できる利点もあります。


塗料の混合には秋月でまとめ買いしたジッパー付き袋(一枚二円)を使いました。一見勿体無いですが、これは厚くて混ぜてる間に曲がることもなく、耐薬品性も高そうなのでおすすめです。


グラデーションは4色ほど使って、境界付近では硬化前に混ざるようなタイミングで塗るとそれっぽく見えるようです。*5


この段階で、顔と羽根の境界など、セルフシャドウを強調しておきます。

7日目: 眼/リング

眼には透明なエポキシ接着剤を丸く盛って、ハイライト/屈折その他の効果を出します。*6


あとは羽根に浮いているリングだけなのですが、生憎金色の塗料の手持ちが無かったため針金に透明なプライマーを吹いて、薄めた黄色で塗装します。本体への固定はナイロンのワイヤーで裏側から行いました。


この後、全体にクリア塗料でコーティングして完成としました。

完成




どうでしょうか。

まとめ

さて、今回は初めてでおよそ一週間という短時間ながら、とりあえず形にすることができました。しかし、写真に撮ってみると表面の粗さや塗装の雑さが目につくのも事実です。これでは人型には通用しないでしょう。また、よくある技法であるシリコーン型での複製も試していません。とはいえ、立体物の見方、着色については新たな洞察が得られた気がします。そしてきっと今後もこういう類のスキルは私の役にたってくれることでしょう。


これが今回使った道具と材料たちです。参考までに。

*1:試験期間中の現実逃避の一環かと思われます。

*2:http://twitpic.com/3x2p61

*3:木材と同じように扱えて便利な等方性の発泡ポリウレタン素材です。 http://www.minaro.com/wood/ で買ったものを使っています。

*4:1話から3話で構成。時間は http://ch.nicovideo.jp/channel/ch260 の動画群の物。

*5:後から見返すと5-6色使うほうがいいような気もします。

*6:横着して24hr硬化タイプを用いたのでわずかに気泡が残ってしまいました。真面目にやる人はもっと粘度の低い樹脂を使ったほうがいいでしょう。